金属表面処理「WPC処理」
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概要
金属表面処理「WPC処理」は、WPC加工、ディンプル加工などとも呼ばれている、表面熱処理法です。処理は、ブラスト、ショットピーニング、ハードショットピーニングに似ていますが、遙かに細かい粒子を高速でぶつけることにより、表面熱処理効果が出るのが特徴です。
処理により、圧縮残留応力が付与されると同時に、金属表層の結晶組織が微細化し、表面にはきめの細かい微細なディンプル(凹凸)ができます。
処理目的は、金属疲労強度の向上と、表面のディンプルが油膜を保持することによる摺動性向上(フリクションの低減、カジリや焼き付きの防止)、対摩耗性の向上、精密バリ取り、表面異常層の除去などです。
処理対象は、
- ドリル、エンドミル、リーマ、タップ、チップ、ホブカッター、ピニオンカッターシェービングカッター、ブローチ、メタルソー、バンドソー等の刃物
- プレス金型、ダイカスト金型、樹脂金型、ゴム金型等の金型
- ピストン、ピストンリング、ピストンピン、コンロッド、コンロッドボルト、クランクシャフト、メタル、シリンダーブロック、シリンダーライナー、シリンダーヘッド、バルブ、バルブスプリング、エキゾーストマニホールド、プラグ等のエンジン部品
- ミッション(シャフト、ギア、ハブ、スリーブ、シンクロ、ドグリング)、ドライブシャフト、機械式デフフリクションプレート、デファレンシャルギア(リングギア、ピニオンギア、サイドギア)、等速ジョイント、プロペラシャフト、ハブ等の駆動系部品
- その他摺動性、疲労強度を必要とする機械部品
処理は、構造用鋼、ステンレス鋼、耐熱鋼、バネ鋼、鋳鋼、鋳物、アルミニウム合金、チタン合金、マグネシウム合金等の他、超硬、サーメットなどにも処理可能です。
また、硬質クロムメッキ、無電解ニッケルメッキ(ニカジルメッキ等)、やPVDコーティング、CVDコーティング、等の前処理及び後処理としても利用されています。
さらに、WPC処理でスズやチタニア(TiO2)のコーティングができます。特に、チタニアは光触媒として注目を浴びており、バインダーを使用せずに非常に密着強度の高いコーティングができることから、用途が期待されています。