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技術紹介

DLCコーティング

DLCコーティングとは?

Diamond-Like Carbonの略で、金属表面にナノレベルの薄膜をつくることで、従来にない低摩耗係数の表面にすることができる技術です。DLC(Diamond-Like Carbon)コーティングは 、低摩耗抵抗性(高硬度)、低摩擦係数、耐凝着性、赤外線透過性、デザイン性、生体親和性、ガスバリア性、耐腐食性など様々な機能を持っています。
DLCコーティングとは?

DLCコーティングの特徴

  • 主に金属の耐摩耗性向上を主目的に処理されます。摩擦熱の減少、焼き付き防止による耐久性の向上が期待できます。
  • WPC処理®を組み合わせることで密着性を高め、その効果を長期間持続させることができます。
  • 耐腐食性に優れており、酸やアルカリなど過酷な環境下でも安定した性能を発揮します。

最適な材質と加工範囲

【最適な材質】

金属であればほとんどのものが処理可能
※金属以外も材質によって対応可能です。ご相談ください。

【加工範囲】

小物から大物まで幅広く対応しています。

一つの部品から対応可能です。お気軽にご相談ください。

モータースポーツ
DLCコーティング

フリクションロスを最高レベルで低減!
愛車の性能全体をレベルアップ+
寿命延長する一挙両得の効果

  • 性能
    アップ
  • 耐久性
    向上

  • 摩耗性

モータースポーツのWPC処理®効果

【性能アップ】

駆動系+燃焼系エンジンパーツにDLCコーティングで、愛車のトータルパワーを余すところ無く引き出します!

エンジンチューニングをトータルで考える際に重要なのが、エンジンそのものの作動で発生するフリクション(摩擦抵抗)をいかにして減らすかという点です。DLCコーティングはF1やモトGPなどをはじめとするコンペティション分野でのパワーアップはもちろん、一般の市販車でも燃費と効率を向上させるものとして採用が進んでいます。

ピストン

ピストン

ピストンピン

ピストンピン

カムシャフト

カムシャフト

リフタ/ロッカーアーム

リフタ/ロッカーアーム

エキセントリックシャフト

エキセントリックシャフト

クランクシャフト

クランクシャフト

ピストンリング

ピストンリング

アペックスシール

アペックスシール

【耐摩耗性向上】

歯車の歯面の当たりをよくして耐久性アップ!

トランスミッションやディファレンシャルのギヤは、歯面上に大きな負荷がくり返し加わり、表面の疲労によるピッチング摩耗や、それを起因として破損することがあります。

不二WPCでは、WPC処理®とDLCコーティングのギヤを組み合わせることで、良好な初期なじみ性と高い耐久性を持たせることに成功しました。写真のスーパーフォーミュラ用ギヤでは、従来頻繁な交換を必要としていましたが、くり返し実戦投入できるようになりました。

WPC処理®とDLCコーティングのギヤ

【性能アップ】

ダンパーのスムーズな動きを引き出す!

サスペンションで大切なのは路面の凹凸や車両の動きに対して、渋ることなくスムーズに追従することです。特に4輪のストラット式サスペンションや2輪のフロントフォークには曲げ応力が加わるため、摺動部のフリクション低減が重要です。不二WPCのDLCコーティングはスティックスリップを抑制し、微小な動き出しからサスペンション本来の性能をフルに発揮させます。

モータースポーツのDLCコーティング対応可能な自動車部品

DLCコーティングは、以下の自動車部品に対して処理を行なうことができます。

アペックスシール

アペックスシール

ミッション

ミッション

エキセントリックシャフト

エキセントリックシャフト

ピストンピン

ピストンピン

ピストンリング

ピストンリング

リフタ

リフタ

ロッカーアーム

ロッカーアーム

クランクシャフト

クランクシャフト

コンロッド/ミッション(ギヤ・シャフト)/バルブ/ロッカーアーム/アペックスシール/リフタ/バルブ/フロントフォーク/コーナーシール/エキセントリックシャフト/ターボチャージャー部品/ etc…

工業製品
DLCコーティング

ナノレベルのコーティングが
従来にない低摩耗・
高潤滑性を実現します。

  • 耐摩耗性
    向上
  • 耐久性の
    向上
  • 焼き付き
    防止

工業製品のDLCコーティング効果

【耐摩耗性向上】

薄膜のコーティングで「硬さ」と「滑り」を強化。摩擦係数が半減することで部品の長寿命化に寄与。

DLCコーティングは、多くの特徴を有していますが、主に金属の耐摩耗性向上を主目的に処理されます。摩擦熱の減少、焼き付き防止による耐久性の向上が期待できます。DLCは薄膜にもかかわらず、非常に固い膜が作れます。

一般的に、窒化処理の3~7倍、TiNに対しても2~4倍以上の硬度を持っています。(DLCの成膜法により変わります。)摩擦係数は、乾燥状態の摺動では鉄同士の摩擦係数に対しDLC-鉄で半減、潤滑下においても、鉄同士に対して25%程度に近くなるなど、非常に低い摩擦係数を実現します。

工業用途では、アルミニウム合金のドライ加工用工具にDLCコーティングが広く使われていますが、当社ではここにもWPC処理®を併用。これによりDLC膜の密着性が高まり、コーティングの剥離を防止し、工具寿命を大幅に延ばすことが可能となります。仮にDLC膜が一部剥離した場合でも、下層のWPC処理®が耐焼き付き性を発揮し、加工面のダメージを最小限に抑えます。

HV比較

工業製品のDLCコーティング種類と最適な用途

部品名 DLC一般的なDLCコーティング 耐熱DLC高温環境下での使用に対応する
DLCコーティング
膜厚(μ)*1 1 1
硬度(Hv) 3000 2000
摩擦係数 0.1ー0.13 0.1ー0.13
耐熱温度(℃)*2 300-350 450-500
成膜温度(℃) 100-200 100-200
寸法変化 膜厚に依存 膜厚に依存
主な用途

汎用部品

当社STD
無潤滑のしゅう動部品、ガイド、スライダーなど

高温部品

耐熱性
ピストンピン、ピストンリングなど
部品名 スーパーDLC通常のDLCコーティングをさらに
進化させた高性能コーティング
厚膜DLC 通常よりも厚い膜を形成する
DLCコーティング
膜厚(μ)*1 -0.7 3-4
硬度(Hv) 7000 3000
摩擦係数 0.1ー0.13 0.1ー0.13
耐熱温度(℃)*2 550 300-350
成膜温度(℃) 100-200 250以下
寸法変化 膜厚に依存 膜厚に依存
主な用途

高精度用途

高硬度(超硬限定)
超硬ドリル、超硬エンドミルなど

重負荷部品

高面圧
バルブリフタ、ロッカーアームなど

工業製品のDLCコーティングスーパーDLCコーティング®

従来のDLC(Diamond-Like Carbon)膜で課題とされていた膜内への異物混入(破砕片)を極限まで抑え、ダイヤモンドに近い高硬度(80GPa・Hv換算7000)を実現した高性能DLC膜です。

スーパーDLCコーティング®

スーパーDLCコーティング®の特徴

  • 成膜時の異物混入を極限まで抑えダイヤモンドの硬度に近い70GPa(Hv換算7000)高硬度の膜を生成。
  • 非鉄材料切削用の工具やレンズ金型に使用すると、凝着がなく、切削面もキレイで作業効率アップ。工具も長寿命化。
  • アルミ、銅等の凝着対策に

工業製品のスーパーDLCコーティング®対応可能な部品・製品

スーパーDLCコーティング®は、以下の部品・製品に対して処理を行なうことができます。

エンドミル

エンドミル

理容鋏

理容鋏

ギザ刃

ギザ刃

工業製品のDLCコーティング対応可能な工業部品

DLCコーティングは、以下の工業部品に対して主に処理を行うことができます。

ギア

ギア

ギア

ギア

スライド治具

スライド治具

スライド治具

スライド治具

スライド治具

スライド治具

スライド治具

スライド治具

スライド治具

スライド治具

スライド治具

スライド治具

スライド治具

スライド治具

食品・医療
DLCコーティング

異物混入、有毒ガスの発生の恐れ無い
安心安全なコーティング

  • 生体
    親和性
  • 摩耗粉
    対策

  • 摩耗性

  • 腐食性

食品・医療のDLCコーティング効果

【生体親和性・摩耗粉対策】

ダイヤモンドのように炭素の膜で固くして
摩耗粉を出さない!

DLC(Diamond-LikeCarbon)コーティングは、低摩耗抵抗性(高硬度)、低摩擦係数、耐凝着性、赤外線透過性、デザイン性、生体親和性、ガスバリア性、耐腐食性など様々な機能を持っており、医療、食品、機械でもすでに色々なところで使われているもの。機械のステンレス同士が擦れると通常は摩耗粉が出ますが、DLCコーティングを施すと、ほとんど摩耗粉を出しません。この処理は人体と同じ炭素と水素から構成されており、生体親和性に優れているため安心に使用できるのが特徴。

市場採用例としては市販 PETポトルの内面に採用されています(お茶、ワイン、お酒用)。

弊社では大手コンビニの製麺用切刃に採用されており、摩耗粉がほぼゼロになったと報告されています。

【耐摩耗性・腐食性】

ダイヤモンドでスクラッチ試験を実施。
400℃以上で加熱しても有毒ガスは発生しない!

食品業界でよく使われるフッ素樹脂コーティングの膜密着テストはえんびつで硬度測定します(柔らかく、剥がれやすい)。

ー方DLCコーティングは非常に硬いため、ダイヤモンドでスクラッチ試験を行います。

樹脂コーティングの耐熱温度は260℃程で、そのまま加熱を続けると有毒ガスが発生する可能性がありますが、DLCは約400℃以上で加熱した場合でも有毒ガスは発生致しません。
また耐医薬品性や耐腐食性にも優れ、塩分を多く含む食品や医療品業界の過酸化水素除染などにも耐性の高さが評価されています。

食品・医療のDLCコーティング仕組み

【FDAの認証を取得済みで
安心してご利用頂けます】

POINT

DLC-F&DはFDAの認証を取得しています。
粉ミルク、母乳接触部以外に対応しています。
※FDAのFinalLetterも発行致します。

食品・医療に関しましては関連会社サーフテクノロジーが対応します

食品・医療のDLCコーティング事例紹介

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食品・医療のDLCコーティング対応可能な部品一覧

DLCコーティングは、以下の製品に対して主に処理を行うことができます。

シュート

シュート

ガイド

ガイド

フィルムガイド

フィルムガイド

金型

金型

ローラー

ローラー

手術用処置具

手術用処置具

デンタルミラー

デンタルミラー

人工骨

人工骨