2025.10.30
「まるで金属の筋トレ!WPC処理って何?」
今回はWPC処理について、小中学生にもわかりやすい内容で説明してみます!
みなさんが毎日使っている車やバイク、パソコン、ゲーム機の中にはたくさんの金属の部品があります。
金属は長い時間こすれたり熱をもったりすると疲れてしまいます。
そんなときに使われるのが、「WPC処理(だぶりゅーぴーしーしょり)」という特別な技術です。
WPC処理は、金属の表面を細かい粒(微粒子のショット)でトントンたたくように加工する技術です。
その粒はとても小さく、目で見えないほどのサイズ。
空気の力を利用して高速にぶつけることで、金属の表面がギュッと締まり強くなります。
このとき表面には圧縮残留応力(あっしゅくざんりゅうおうりょく)という力が生まれ、ヒビや割れが入りにくくなるんです。
まるで金属が筋トレしたみたいに強くなります!
・どんな効果があるの?
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効果 |
内容 |
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強くなる |
ヒビや疲労が起きにくくなる |
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すべりやすくなる |
摩擦(こすれ)が少なくなる |
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長持ちする |
部品がすり減りにくくなる |
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環境にやさしい |
有害な薬品を使わない |
・どんなところに使われてるの?
このWPC処理はいろんな分野で活やくしています。
- ⑴車やバイクのエンジン部品
- ⑵ロボット、飛行機やロケットの金属部品
- ⑶工場で使う金型(かながた)や機械部品
- ⑷食品工場や医療機器、スポーツ用品の部品
他にもたくさんの分野で活躍している私たちの生活を支える「見えない技術」なんです。
・「DLCコーティング」との最強コンビ
WPC処理と最強のコンビが「DLCコーティング」。
これはダイヤモンドに近い硬い膜を金属表面にコーティングする技術です。
- ※WPCで「中身(内部)」を強くする
- ※DLCで「表面(外部)」を守る
この2つの組み合わせは“筋トレをした強い肉体”と“カーボンの鎧(よろい)”を着た最強の金属になります。
・環境にもやさしい
「WPC処理」「DLCコーティング」は、有害な物質を使わないので、
地球にもやさしいエコな技術です。
しかも部品が長持ちすることで、次の部品を作るエネルギーが減ります。
そしてゴミや廃棄物も減らせて環境にもやさしいんです。
「WPC処理」どんな表面処理かわかりましたか?筋肉は裏切りませんからね!
次回はDLC、”カーボンのよろい“について、もう少しくわしく説明する予定です。また見てね!