WPC処理®による表面硬化の機構は?
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疲労(金属疲労)は、振動などで材料に繰り返し引っ張る力がかかることで発生します。材料が変形しないような小さな力でも、微視的に見れば表面から小さな割れが発生し、少しずつ進行して壊れる現象です。現在では、(金属)材料の壊れる原因の80%以上が疲労破壊といわれています。WPC処理®は、(金属)材料の表面に大きな圧縮応力を加えます、圧縮応力により引っ張る力を低減することができます。また、WPC処理®により金属材料の微細化が出来るため、疲労破壊のきっかけとなる、表面の微細な切欠けや硬さの不均一を無くす効果もあります。
材料の硬さも圧縮残留応力と金属組織の微細化に関係しています。圧縮残留応力と硬度は相関していて応力が入ると硬度が高くなります。また、金属組織のサイズと硬度も関係があり(ホール・ピッチの法則)組織が微細化すると同様に硬くなります。一般に、材料が硬くなると脆くなりますが、結晶粒の微細化による硬化は脆くなりません。従って、WPC処理®による表面硬化は、傷がつきにくく疲労破壊に対しても有効です。
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