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スタッフブログ

〈 モータースポーツ 〉

2025.12.25

一日早いけど

今年のブログを〆ますよ     某英国車のボルト… 錆、スラッジ、OIL汚れにロックタイト 満載で御座います   洗い油で洗浄してどこまできれいに なるか? OIL汚れが少々取れるだけですよ 新たに組み付けるならねじ山、谷部分の 汚れは根こそぎ取らなくてはなりません     これなんてすごいでしょ? ねじ部にはロックタイト、錆、中の ワッシャにはゲル状のシール材と難敵です それぞれが簡単にはきれいにならない… 全部で37ヶありますが全て手作業で 除去します     どうでしょう? 新品みたいでしょ?   しかしWPC処理をしてる訳ですから当然 新品以上に高性能になってます   こう言った気遣いから良いエンジンは 生まれるのです。 今年の汚れをきれいにして来年 (2026年)に向けて走り出しましょう!   そして当社は12月27日~1月4日まで 冬期休暇となります 2026年も何卒宜しくお願い申し上げます   これにて2025年のブログを〆させて頂きます  

2025.12.19

今年の汚れは今年のうちに

WPC処理が終わったクランクシャフト   いつも通り完璧な仕上がり しかしここからが大変…     set完了!下には新品のペーパーウエス   では!!       もういっちょ!     ほいっ!!       そう、OILラインの止まり部分の OIL残りと蓄積されたスラッジ     うえぇ~ まあ使用済(現車外し)のクランク なんてこんな感じですよ 4気筒の場合、この止まり部4か所を 繰り返しきれいになるまで洗浄     洗浄液にOILやスラッジがないでしょ? ここまで仕上げで洗浄して、さらにスコープ で目視確認して終了です WPC処理に出すと強化、摺動性向上、 プーリー軸カジリ抑制をやってさらに 徹底洗浄がもれなくついてきます     これは別のクランク… これも酷かった   WPC処理するしないは別に バラしたクランクは必ず洗浄しましょう! 今年の汚れは今年のうちに!

2025.12.12

ポイントを押さえましょう!

コネクティングロッド(connecting  rod)   まあ一般的にはコンロッドと呼びます WPC処理は基本的に全体を強化しますが ただ闇雲の処理をするのでは無くポイント があります     まずピン穴… そう、ピストンピンとの摺動性向上     ロッドの部分 ここが一番ストレスが掛かっており 曲がりや断裂のポイントとなります 特に強化はこの部分を重点的に行います     上下連結のボルトも強化します ここは伸びよう伸びようの力が 掛かっておりへたり防止に効果があります       メタル裏との接触部 ここはフレッティング摩耗を起こし やすく、進行する摩耗紛でクランクとの クリアランスが狭くなり焼き付きの 原因にもなります なので積極的にOIL溜りが欲しいところ (一般的な乗り方ではほぼ問題無し)   それぞれのポイントに状況に応じて 最適なメディアをチョイスして施工する それが当社のWPC処理なんです   どの部品の施工にも通り一遍 はありません! しっかりポイントを押さえる事が 大事なんです  

2025.12.05

積層された思い出

  実車から外されたバルブリフター     カムシャフトに叩かれた天面 リフターホールとの摩擦でできた 傷やスラッジなどくたびれてますね     裏側も思い出(長年の歴史)が積層されてます このリフターまわりはとかくOIL環境 が厳しい箇所で、ひどい場合は虫食い なども見受けられます この箇所は積極的にOIL溜りが欲しい ところ…       シム、ホール、カムそれぞれと接触する 人気者のリフターにはWPC処理がお勧め! 写真はWPC処理のみですが…       今回はこんな感じで+ハイパーモリショット で仕上げています     どう? いい感じでしょ   組付け時にはリフターホールを 軽~く磨いてあげてましょう! スコッチや目の細かいペーパー 、スポンジでもOKです   積層された思い出とはお別れして フレッシュ且つハイパフォーマンス に生まれ変わったリフターを 組んじゃって下さい!

2025.11.28

潤滑のお話

  MINI(ローバーミニ)のメタル WPC処理のご依頼です 親、子、丸の各種 3台分ですね   メタルの役割はクランクシャフトや コンロッドの間で金属どうしの直接 接触を防ぎ摩擦や摩耗を抑制します このメタルが無いと高熱や摩擦で コンロッドやクランクシャフトが 損傷、焼き付きをおこしてしまいます   このメタル… 一番活躍するのはエンジンの掛かり 始め(クランキング~アイドリング +α)のいわゆる境界潤滑時… そして油圧が掛かりOILが回り 始めると流体潤滑に切り替わり ほぼほぼお役御免になるのです (たまにアクセルON OFFに より接触もあります) WPC処理ではメタル表面に 微細なディンプルを形成し OILの保持力を高めます     一番負担の掛かる境界潤滑時に このディンプルのOIL溜りと 二硫化モリブデンで摩擦摩耗 からクランクシャフトやコンロッド を守るのです     この怪しい紫にお色直しされたメタルが あなたの愛車を守るのです OIL管理とメタルのひと手間は ロングライフ(高耐久)の第一歩です   効果?   バツグンです!!

2025.11.21

これだから楽しいのよ!

仕事終わりに来週の 作業内容を把握するので 加工前の製品をチェック…     同じサイズのピストンが3つ… つまり3気筒って事ね     !漢KAWASAKI H1(Mach Ⅲ/KH500) じゃないですか!     こう言った名車のOHを間接的に お手伝い出来る醍醐味! あっ、ちなみにスカート部に 施されているモリブデンコート はきれいさっぱり除去します   当社では除去した部分に 高純度の二硫化モリブデンを 直接打ち込みます   モリブデンコートはピストン に付ける為に樹脂をバインダー としているのでどうしても純度が 下がってしまうのです   まあ剥がして良いコーティング と剥がしてはいけないコーティ ングなどもありまして… そこらへんがノウハウでも あるのです     さあきれいに並べて来週 月曜日朝一からWPC処理に入ります

2025.11.14

重量級です

これは重い… 小学5年生の平均体重と同等 これは       1J、2Jでも無くL型やRBでも無い!! 聞きなれない形式となります 1HZ、3F、1FZ…のどれかに該当 そう、これランドクルーザー70の クランクシャフトなんです   その重さなんと!   これ小学五年生(男子)の平均体重と同等 さらにカムシャフトのプロファイルも 随分ととんがってますね       今回クランクシャフトは強化と フリクションのフルコース カムシャフトはハイパーモリブデン ショットまで施工しております     WPC処理はスポーツカーだけじゃ もったいない!クロカン車両の 高耐久、信頼性向上にも役に立ちます

2025.11.07

一番ストレスが掛かっている場所

ピストンピン この青く焼けてる所が 熱に晒されストレスフルな場所 真ん中はコンロッド 両端はピストンと接しており この青く焼けた場所は… コンロッドの両端になります ひどい状態のものだとこの青い 部分が座屈しています 今回はWPC処理のご依頼なので サクッと仕上げます 左から未処理、第一工程、完成品 となります。 完成品見ると焼けの痕など 微塵も見られないでしょ? ピンにWPC処理を施す事で エンジンオイルをしっかり保持 してくれるので焼き付き~座屈が し辛くなります で、スムーズな動きもお約束     さらに上を狙うならこの上から DLCコーティングを成膜すれば もう優勝です!! 最近は純正でも採用が増えているDLC ですが、当社のDLCは下地にWPC処理 が施されているのでスベリとOIL保持 の二刀流が売りなんです どちらもワンストップで対応です!  

2025.10.31

たかがボルトと言うなかれ

ボルト… ナットやメネジと組み合わせて 金属どうしを締結させる部品     某欧州の最近小さく無くなった 車両のスタットボルト&ヘッド 周りのボルト一式です 部品点数で46点 錆やスラッジ、ロックタイトが ねじ山にこびりついております     通常再利用するにはワイヤーブラシ などでねじ山の異物を除去するの ですが、これWPC処理できれいにすると ねじ自身の強化にもなるんです 締め付けていくと当然引っ張りの 力が掛かりますが、それ以前に ねじ自身に引っ張り応力が掛かっており WPC処理をする事で圧縮応力を入れる 事になるんです     まあここら辺のボルトが使用中に 折れる事は無いと思いますが せっかくきれいにするなら 強化するのも一考です 規定トルクで締めた時の 「パキッ!」と言う締め味が 癖になるみたいです(笑)       中古再利用品なのに新品以上の強さ! 当社職人が一本一本手作業で仕上げてます たかがボルト… されどボルトですよ…
  • バイク

2025.10.24

難易度は高めです

  こう言うピストンがどこまで綺麗に なるか? まあね、ブログのせるぐらいだから 綺麗にはなるのですが… 作業難易度は高めです ピストントップや裏側、スカート部は 問題ないのですが リング溝のカーボンが厄介なんです ただでさえカーボンは焼き付き固着 したり、半ゲル状に粘性があったり とWPC処理で除去するのが結構大変! 溝の面、コーナーとメディアが入り 難く時間を掛けて少しづつ施工します ブラストすれば一発なんでしょうが それをやったらピストンは使えなく なってしまいます この見極めが非常に大事で、なにも 考えずカーボン除去を頑張ると… ピストンがボロボロになります そうならないように時にはピストン よりも柔らかい冶具でこそいで処理 こそいで処理を繰り返して仕上げます     今回はそこそこで仕上がりました 溝の面、コーナー部も綺麗な仕上がり   ピストンピンはWPC処理 ピストンには+ハイパーモリショット で完成です     カーボンの状況、ショット方法、 最適な冶具の選定と長年の経験が 必要な難易度の高い作業の紹介でした